ニコチンの悪影響は、中毒性・依存性と青酸カリを超える強い有毒性によってPM2.5より深刻な健康被害をもたらします。

ニコチンの悪影響と中毒性

喫煙の危険 タバコの三大有害物質の一つであり、タバコの成分といえば誰もが一番に頭に浮かべるのが「ニコチン」でしょう。
  • 依存性、中毒性・即効性が強い
  • 強い神経毒を持ちドーパミンを放出させる
  • 代謝物ニトロソアミンに発がん性がある
そのニコチンの一番の特徴は、依存性・中毒性が非常に高いということです。
同時に、神経系に対する毒性がとても強い猛毒で一時的な快楽はもたらしますが、喫煙し続けることで心拍数・血圧の上昇による病気、動脈硬化のリスクが跳ね上がります。

百害あって一利なし、と言われ健康被害が大きいこともよく知られていながら禁煙できない人が多いのは、このニコチンの依存性のためです。

ニコチンが体に与える悪影響

危険 ニコチンは強い毒性を持つ物質です。

実際に青虫などの害虫駆除薬に使うことができるくらいですが、現在ではその毒性の強さから害虫駆除に使うことは禁止されています。
煙に含まれるニコチンは60%〜95%と言われています。
タバコを吸った時、煙を吸わないという人はいないでしょうから、喫煙するということは、そのくらい危険な成分を体に吸収していることになるのです。

元々ニコチンは天然由来の物質ですが、その毒性は青酸カリの倍以上の威力を持ちます。
わずかな量で人を死に至らしめる恐ろしい神経毒です。

ニコチンの猛毒性はほぼ全ての生物に対して有効な毒物であり、摂取したものの血圧や毛細血管を痛めつけ、ボロボロの状態にしてしまいます。
これによって動脈硬化を進行させ、最終的には脳梗塞や心筋梗塞などの血管を原因とした重大な病気にかかりやすくなってしまいます。

PM2.5よりニコチンは危険

大気汚染 少し前に中国から風に乗って流れてくる大気汚染物質「PM2.5」が話題になりました。
このPM2.5は有毒物質の集合体で、2.5マイクロメートル以下の非常に小さい粒子なので人間の肺の奥まで簡単に到達し、心臓病や喘息、肺がんなど様々な病気を引き起こし死亡率を高めるといいます。
言わずと知れたタバコの発がん物質も、PM2.5より多く含まれています。
ニコチンの毒素は、このPM2.5よりも高いのです。

タバコには200種類を超える有害物質が含まれており、中でもニコチンには様々な有毒物質が含まれているため、煙になって拡散される周りにまきちらしてしまいます。
主流煙も害が多いですが、副流煙の方がその有害性は高いので、周りの人がより危険にさらされることになります。

風通しの良い場所でならともかく、密閉したオフィスや飲食店でタバコの煙が充満していたら、有害物質の密度はPM2.5をあっという間に上回ります。
国立がん研究センターの推定では、受動喫煙で死亡する人は6,800人に達すると言われています。

世間で騒がれているPM2.5ですが、実際にはタバコの副流煙の方が健康被害が大きく問題なのです。

妊娠や赤ちゃんにも悪影響がある

嘆く女性 喫煙している女性本人への影響はもちろんですが、誰かが吸ったタバコの副流煙を吸い込んでしまう受動喫煙の悪影響によって、女性本人だけではなく赤ちゃんにも被害が及びます。

ニコチンは女性ホルモンの分泌を抑制しますので、月経前症候群などを引き起こす危険が高く、不妊の可能性が高まります。

妊娠初期に受動喫煙をしてしまうと、流産、早産、子宮外妊娠などのリスクも高まると言われています。
また赤ちゃんがお腹にいる場合、副流煙を吸ったり母親がタバコを吸ってニコチンを摂ることで、赤ちゃんの体質に異常が出たり成長が遅くなることも指摘されています。

男性、女性ともに赤ちゃんできたことをキッカケに禁煙に踏み出す人が多いのは、こういう理由です。

肌荒れをはじめとした健康被害が大きい

ニコチンの悪影響 ニコチンの摂取により毛細血管が荒れ、血液不良を起こします。
そうなると血が体内を巡らなくなりますので、まず肌の色が悪くなり、新陳代謝の低下を起こして肌にハリがなくなりボロボロに荒れてきます。肌のターンオーバー機能も正常に働かなくなるため、吹き出物やニキビなども増えます。

しわやたるみもひどくなって、淀んだ老け顔やスモーカーフェイスになります。
タバコによる老化の速度は5倍から10倍ですので、20代真ん中までならカバーできても、あっという間に非喫煙者との差がついてしまいます。

それだけではありません。
血液不良を起こすということは、内臓系の機能も低下させるということなのです。

疲れが取れにくく溜まりやすくなり、タバコを吸わないとイライラして集中力も落ちます。見た目ばかりではなく、日常生活を送るのも苦労するようになります。
そして内臓の働きが落ちれば、健康ならかからないような重い病気にもかかりやすくなります。

ニコチンの中毒性

喫煙 「ニコチン中毒」という言葉があるとおり、ニコチンの一番の特性はその依存性・中毒性・即効性です。

喫煙する人の多くが感じる「タバコを吸うと頭が冴える」「落ち着く」「集中力が上がる」というのは、実は正しくありません。
確かに一時的なリラックス効果はありますが、それは「ニコチンがないと落ち着かない体質にさせられている」という状態だからです。

ニコチンは体内に吸収されると、即脳内に到達して幸せホルモンと呼ばれるドーパミンを分泌させます。
これが一時的な快楽やリラックス効果をもたらすので、上記のような良い効果を信じて喫煙する人が多いのです。

ところがタバコによって得られた効果はすぐに消えてしまいます。
その上、依存性が強いために他に代わるものでドーパミンを得ようとするのではなく、タバコを吸って快楽を得ようとする思考になってしまいます。

血液中のニコチンが切れてくるとイライラしたり、判断力が鈍ってくるなどタバコの禁断症状が起こりますが、それを解決するために原因になっているタバコを吸う、というのはどう考えても本末転倒ですよね。

気楽に快楽が得られて分かりやすい身体的苦痛もなく無害なら良いですが、実際のタバコは有害物質だらけで寿命を縮めるものです。

麻薬と比較して強い中毒性を持つニコチン

麻薬 タバコは正確には麻薬ではなく毒性の強さから「毒」とされていますが、麻薬以上に依存性・中毒性が高いものです。

喫煙の煙=ニコチンを吸うと肺や脳にすぐ到達します。
報酬系回路と呼ばれるドーパミン系神経に影響を及ぼし「気持ちいい」という感覚を覚えさせますが、その効果が切れた時、イライラ、動悸、不安感などの悪影響をもたらします。
これをどうにかしたいがために、更に多くのタバコを吸うことになります。

悪い影響が少しずつ出てくる分、危機意識をもたず喫煙を習慣化させる人が多いことも、依存性を高くしている一因でしょう。
エスカレートした結果、気付いたときには止められない、体も精神もボロボロ、という取り返しがつかない状態になる人も少なくありません。

この精神的・身体的依存はニコチンによって引き起こされるものですが、その依存性はヘロインやコカインを上回ります。

ニコチン依存の仕組み

依存 ニコチンは強い毒性を持ち、中でも中毒性・依存性が強くニコチン依存症に陥る人が多くなる一番の原因になります。

まずタバコを吸うと、ものの数秒でニコチンが脳に到達します。この即効性も、ニコチン依存になる要因の一つです。
一番初めは吸ってて「気持ち悪い」という感覚を持つ人がほとんどですが、タバコの恐ろしいところは「まずくても吸いたくなる」→「いつの間にかおいしく感じるようになって吸わない時間がなくなる」という状態に簡単になってしまうことでしょう。

脳に到達したニコチンは、同じ脳内に『ニコチン受容体』を増やしていきます。
このニコチン受容体は、脳に届いたニコチンを受け取り幸せホルモンと呼ばれる快楽物質ドーパミンを生み出します。
ドーパミンが分泌されると、人間は「気持ちいい」「ストレスが取れた」という感覚を覚えます。本来でしたら、なにかに喜んだり達成感を感じた時、美味しい食事を食べた時などにドーパミンが分泌されますが、タバコの場合は苦労せずお手軽にドーパミンを得られるのです。

これが喫煙者が「タバコはおいしい」と感じる理由です。

ヘビースモーカー ところがこのニコチン受容体から出てくるドーパミンの効果は30分しか保ちません。
1時間もすればすっかり切れてしまい、ニコチンの煙を吸わないとイライラしたり落ち着きがなくなったりという禁断症状が出てきます。

さらに恐ろしいことに、ニコチンという薬物でドーパミンを得ることが常習化すると、喫煙しなければ得られる日常生活でのドーパミンが得られなくなります。
たとえば趣味に没頭したり仕事で良い成果を上げても、依存状態に陥った脳はそれを喜びと認識してくれなくなります。

そうすると、ストレス発散ができなくなって強い快楽を求めるようになるため、タバコを吸う行為がエスカレートしていきます。
体内に吸収していくとニコチン受容体も強化されていきますので、どんどんニコチンを摂らないと満足できなくなり、吸わない時の禁断症状もひどくなっていきます。

目に見えて吸う本数が増えたり吸う間隔が短くなっていなくても、吸っていないと落ち着かないという人はニコチン依存と言えます。

ニコチンは一時的なメリットしかない

頭を抱える男性 タバコを吸うとリラックスできるというのは、ニコチンが切れた時に起こる禁断症状をタバコを吸って解消することで起こる錯覚です。

ニコチンの厄介なところは、リラックス効果を与えているように見えて脳の本来の働きを悪くさせ脳神経系を不安定にさせることです。
体にとってはタバコに含まれるタールや一酸化炭素が深刻な健康被害を与えてきます。

脳神経系の伝達が不安定になると、些細なことでのイライラ感や憂鬱、不安感などを引き起こします。
脳自体の働きも悪化するため、集中力がなくなったり思考力が落ちたりという悪影響もあります。

そのためタバコを吸う人の「タバコを吸うと集中できて頭が冴える」というのは全くの逆で、「吸っていないと禁断症状が出てイライラして不安定になるから吸い続けるしかない」というのが本当のメカニズムなのです。

確かに本当に一瞬だけならドーパミンの分泌により快楽を得られます。
ですが、そのせいで吸わない時以上のストレス=禁痰症状を感じるようになります。それを解消するためにタバコを吸ってもストレスの原因はタバコだから結局解消せず悪化していく、という悪循環が依存症の正体です。

ニコチンは元々、コカインやヘロインなどの麻薬よりも依存性が強い有毒物質です。
自省して適度に楽しめるなら問題ありませんが、常習化している人や吸う本数が増えていっている人にとってはタバコは身の破滅になりかねない毒物ということを忘れてはいけません。

ニコチンの離脱症状はチャンピックスで抑えられる

開放感 ニコチンの悪影響や中毒性、そして吸うのを止めた時に起こる離脱症状=禁断症状は、禁煙補助薬チャンピックスで抑えられます。人によっては、まったく離脱症状が出ないで禁煙に成功する人もいるくらいです。

リラックスできているつもりが吸うのをやめた途端イライラしたり落ち着きがなくなったり不安になったり、と精神が安定しなくなる離脱症状のせいで禁煙に失敗する人は少なくありません。
タバコを吸うとニコチンが脳にすぐに到達してニコチン受容体を作り、ニコチン依存の仕組みを作り出します。ニコチン依存に陥ると、ニコチンを摂り続けないと満足感が得られない悪循環が生まれます。

チャンピックスは、そんな禁断症状を抑えタバコを吸いたい気持ち自体起きなくさせる効果がある禁煙補助薬です。
これまでにあった禁煙治療薬や禁煙グッズは、微量のニコチンが含まれていた「ニコチン置換療法」だったため肝心のニコチン依存から抜け出すのに苦労しました。
チャンピックスの場合、主成分バレニクリンが依存を促すニコチン受容体と結びついて、ニコチンが足りなくなった時に起こる離脱症状を抑えてくれます。

飲み始めのうちは人によって副作用が出ることもありますが、危険を感じるレベルの副作用が出なければ、飲み続けるうちに自然と喫煙したくなくなってきます。
禁煙の一番のネックになる離脱症状=禁断症状がなくなれば、今まで禁煙に失敗してきた人も簡単に成功させられるでしょう。
無理に我慢せず負担を減らして禁煙するなら、チャンピックスが一番です。

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