副流煙は公共施設で特に嫌われます。非喫煙者の中でも子供や妊婦に特に危険な受動喫煙は、マスクで完全に防ぐことができません。

副流煙は公共施設で特に嫌われる

公園 問題視されているタバコの害として、喫煙者本人の健康被害だけではなく受動喫煙の悪影響による周りの人達の健康被害も上げられます。

以前まではどこでも当たり前のように喫煙を楽しむことができましたが、時代の流れと共に飲食店などで禁煙席が用意されることが増えました。
最近では分煙は当たり前、そうでなければ全席禁煙、といった施設も珍しくありません。

この理由として、先に上げた受動喫煙による吸わない人への健康被害の問題と、タバコの匂いが衣服や髪についてしまったり飲食店などで煙の臭いが食事に影響してしまうことなどが上げられます。
受動喫煙すると肺がんや咽頭がんなどの癌や動脈硬化、脳梗塞など全身のあらゆる病気の発症リスクが上がりますので、吸わない人からすると気にするのも当然でしょう。

ここ数年で飲食店はもちろん、空港やホテル、遊園地などでも禁煙席どころか喫煙できるスペースの方が狭まってきています。
公園でも、灰皿を撤去して禁煙をルールにするところも増えてきました。街中で当たり前に吸っていた人からすると、だいぶん肩身が狭い環境になっています。

バスツアーなど乗り物に乗る時も禁煙になっていることが多く、スケジュールによっては長時間我慢しなければいけなくて辛い経験をされた人も少なくないでしょう。

副流煙の防止は禁煙する理由になる

禁煙や分煙をおこなう施設は、今後さらに増えてくると予想されます。
2020年の東京オリンピックまでに「屋内前面禁煙」化の動きもありますので、いずれタバコ自体が禁止されるようになるかもしれません。

タバコを吸う人も年々減少傾向にあるようですが、禁煙をする理由に「自身の健康回復のため」「子供が生まれたから」「タバコ代がどんどん値上がりしてるから」などの他に「吸える場所が少なくなってきて、良い機会だから」という人も少なくありません。

今は特にPCやスマホでニコチンの中毒性タバコに含まれる発がん性物質、受動喫煙の悪影響などの情報を知ることができます。
ネガティブな情報だけではなく、禁煙するメリットをまとめたページや禁煙に成功した人の体験談といったポジティブなページやブログもありますので、それらを読んで禁煙の意志を固める人もいます。

また現在は禁煙外来(病院)での治療だけではなく、禁煙成功率の高いチャンピックスという治療薬を通販で買えるようにもなったことも、禁煙する人・成功させる人が増えた一因の一つでしょう。

チャンピックスの効果には「禁煙の禁断症状が軽くなる」「ニコチン中毒・依存を改善する」働きがありますので、より身体的・精神的な負担を減らせます。
チャンピックスの服用方法や注意点を守れば自力で禁煙できますので、禁煙を考えている人にとてもオススメです。

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子供や妊婦、高齢者への副流煙の悪影響

公園で遊ぶ子供 不特定多数の人が行き来する公共施設には、子供や高齢者、時には妊婦さんも訪れます。
それ以外の人にとっても害のあるタバコの煙は、子供や高齢者、妊婦さんにとって、より危険度の高い毒になります。

まず子供の場合、主流煙に比べて有害物質が高い濃度で含まれている副流煙を吸ってしまうことで、目のかゆみやくしゃみ、喘息、鼻水・鼻づまり、頭痛、吐き気、のどの痛み、瞬目が起こり、慢性化します。
さらに悪化すると、心拍数の増加やペルテス病、肺の発達遅延、呼吸器症状、急性反復性中耳炎などにかかることもあり、乳幼児の突然死の原因にもなり得ます。

子供は大人に比べて呼吸器や中枢神経など全身の発達が未熟であるため、身体的なタバコの悪影響は大人より受けやすい状態です。

また妊娠している人が受動喫煙を多くした場合、早産や自然流産の可能性が1.7倍高くなります。
発達遅延や低体重を起こす可能性も高く、これらの原因は受動喫煙により血管が収縮してうまく胎児に栄養が行き渡らなくなるためと考えられています。

胎児の脳や脊髄の形成がされる妊娠初期から副流煙を吸うと、赤ちゃんの無脳症や神経肝障害が起こるリスクも高まりますし、合併症以外や唇の形が裂けたように形成されてしまう口唇裂、先天性心疾患、手足の欠損など生まれてからも様々な悪影響が出ます。

加齢により全身の機能が衰えてくる高齢者にとっても受動喫煙は危険です。
脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化などはより深刻になります。癌は年齢が若い方が進行も早く危険と言われていますが、かといって老人なら平気というわけではありません。むしろ感覚が少し鈍っていて気づいたときには手遅れだった、という可能性もあるのです。

副流煙はマスクでは完全に防げない

マスク タバコの煙には臭いがありますが、吸っていない人にとってはとても気になるものです。服にも臭いが付いて煙でのどがガラガラになるだけではなく、健康被害の問題があるとなれば尚更です。

煙を避けるためにマスクをつける人は多いですが、実は普通のマスクではタバコの煙を完全に防ぐことはできません。

タバコの副流煙は花粉やウイルスはもとより、一時期ニュースで話題になったPM2.5の粒子より細かいものです。
風に乗って運ばれてくるPM2.5は非常に小さい粒子で人間の肺の奥まで簡単に到達してしまいます。それが原因で心臓病や肺がん、喘息などの発症率が高まり死亡率も高まるというデータもあります。
なおPM2.5というと中国からの大気汚染が流れてくることとして覚えている人が多いかもしれませんが、本来のPM2.5は特定の物質の名前ではなく直径2.5ミクロン以下の小さな粒子状物質を指す言葉です。
ですので、タバコに火を点けた際に発生する煙もPM2.5になります。

副流煙の受動喫煙対策のためにマスク着用は必要ですが、それでもマスクで完全に受動喫煙を防げるわけではありません。

理由の一つ目は、どんなマスクにも必ず隙間ができてしまうことです。
メガネとマスクを同時に点けるとメガネが曇ることがありますが、これはマスクと肌の隙間から息が漏れるからです。

二つ目に、タバコの煙の粒子はPM2.5よりも細かいため、花粉対策マスクやウイルス対策マスクなど普通に売られているほとんどのマスクを通り抜けてしまいます。
マスクと肌の隙間ができないようにしても、副流煙は真正面から体内に入ってきてしまうのです。

副流煙をマスクでできるだけ防ぐ方法

マスク マスクで受動喫煙をなるべく防ぐためには、「PM2.5対応マスク」を使う必要があります。

PM2.5より細かい持つタバコの煙は、当然ながら花粉やウイルスよりも小さいので、ドラッグストアやコンビニ、スーパーで購入できる花粉対策マスクやウイルス対策マスクでは副流煙を防ぐことができません。

けれどPM2.5対応のマスクはとても高く、毎日使用するとなると莫大な費用がかかってしまいます。PM2.5対応と謳っている安いマスクはほとんど偽物ですので、その点にも注意がいります。

そのためPM2.5対応マスクが使えない場合の対処法として有効なのが以下の2つになります。
  • @普通のマスクを2枚重ねして使う
  • A自分の顔に密着したマスクを使って隙間を作らない
マスクを2枚重ねして使うことで、目の粗いマスクでも簡単に副流煙が入らないようにできます。
肌との間に隙間ができないように密着させることも、そこからの煙の侵入を防げますので有効です。

どちらもオーソドックスな方法ですが、やらないより確実に受動喫煙を防げますので受ける健康被害も最小限に留められます。

マスク以外で副流煙を防ぐ方法

禁煙 禁煙活動中、人の吸うタバコの煙は案外気になってくるものです。
チャンピックスを飲みながらの禁煙だと、タバコの煙に不快感を覚える効果があるため特に嫌な気持ちになるかもしれません。
そうでなくても、禁煙中に他人のタバコで喫煙者に戻ってしまう事態は避けたい人がほとんどでしょう。

完全にシャットアウトできるわけではなくても、マスクの付け方を工夫して副流煙を防ぐのは誰もが一番におこなう対策です。
そこにさらに対策を重ねることで、副流煙の害を遠ざけることができます。

タバコを吸っている人から離れる

タバコの煙は、無風状態では直径14メートルほど広がるとされています。これは日本禁煙学会の調査によるものです。
単純計算すると、喫煙している人から7メートル以上離れれば受動喫煙のリスクを減らせることになります。
ただこれはあくまで無風状態での調査になりますので、風が吹いていた場合は煙の及ばない方向に離れる必要があります。

遠ざかる場合、メジャーで細かく測る手間はかけられませんので、歩数に換算すると簡単です。
自分の身長から100を引くと、だいたい1歩分の歩幅になります。
慎重160センチの人は一歩が60センチ程度の長さになりますので、7メートルなら700センチ÷60センチで約12歩あるけば問題ないでしょう。

タバコを吸った直後の人には数分間近づかない

離れる 喫煙はタバコの煙を吸い込む行為ですが、吸い終えてからも煙はしばらく喫煙者の中に留まります。
呼吸するとその煙も一緒に外に出てくるため、臭いだけではなく煙に含まれる有害物質も撒き散らされることになります。

7回ほど呼吸すると煙の濃度が薄くなるそうですが、タバコの煙は主にタールの粘性により周りに付着し残留し続ける性質もあります。
そのため呼吸だけではなく煙が触れた髪や衣服などからも有害物質を吸い込む可能性があるのです。

三次喫煙と呼ばれる受動喫煙の一種も簡単に避けられないものですが、特に受動喫煙のリスクを避けるなら喫煙したての人から数分は離れた方が無難です。

完全禁煙の店を選ぶ

「分煙」をおこなう飲食店は増えてきましたが、これは受動喫煙の防止という側面ではあまり役に立ちません。

多少マシになる、という程度で、副流煙はドアの隙間や人の出入りの際に確実に外へ流れてきます。
またタバコの煙はPM2.5と並んで粒子が細かいため、空気清浄機をフル稼働させても除去しきれません。
喫煙空間にいた人にも煙はまとわりついてきますので、横をすれ違えばそれだけで副流煙を吸い込むこともあります。

受動喫煙を避けるなら、完全禁煙のお店に入るか喫煙スペースから一番離れた禁煙席を選ぶようにすることです。

効率的に換気する

換気 自宅やある程度自由にできる施設での対策では、まず第一に換気をおこないましょう。

窓を開けて風を通す自然換気の場合は、部屋の対角線上にある窓を2ヶ所開けて風の通り道を作ります。
この場合、空気の流れを阻害しないよう壁になるような家具の配置はしないようにします。
また空気が滞留する場所には、扇風機を置いて部屋全体の空気がまわり外に流れるようにします。

扇風機やエアコンなど機器を使って換気する場合は、換気扇をまわしてそこから一番遠い窓を開けます。その際20センチ程度開けます。

タバコは煙の中にある数百種類もの有害物質が髪や服、壁、天井、家具など周りの様々なものに残留毒として残る恐ろしい性質があります。
このことは受動喫煙対策をしても防ぎきれない三次喫煙として認知されるようになってきました。

それでも換気を意識することで気分転換にもなり、副流煙の被害は幾分かマシになる対策です。

副流煙(受動喫煙)の被害をなくすために禁煙する人が増加

禁煙 タバコは依存性が極めて強く、タールや一酸化炭素を筆頭に300種類もの有毒物質を含んでいて、喫煙者や非喫煙者両方への健康被害が大きいものです。

今後、喫煙できるスペースは減りタバコ代も上がってどんどん規制されていくでしょう。
まだ吸えるスペースはありますが喫煙したい時わざわざそこに移動するのも面倒ですし、自分や周りの健康被害の他にタバコの値上がりを理由に禁煙を考える方も多くいるでしょう

タバコを止められればニコチンが切れた時のイライラ感や不安感を感じることもなくなりますし、自分や家族の健康を守ることもできます。

とはいっても、長年吸ってきた人はタバコに含まれるニコチン依存に陥っていることが多く、タバコによる禁断症状で中々禁煙できない可能性もあります。
まずは本数を減らすことから始める人もいますが、本数自体は減らせても完全に禁煙できない人も多いそうです。

タバコのニコチン依存は精神的なものではなく脳神経系の問題が大きいので、何にも頼らず禁煙するのではなく、チャンピックスや他の禁煙グッズ・禁煙補助薬を使ってニコチン依存を改善していくのが一番です。

余計な費用をかけず自分の好きなタイミングで禁煙したい人は、通販でチャンピックスを購入する方法がオススメです。
医師の判断を仰いで治療したい人は禁煙外来(病院)に通って処方してもらう方法もありますので、自分に合った方を選べれば禁煙はさほど苦労しないはずです。

通販と禁煙外来(病院)の違いを詳しく見る>>> チャンピックスを通販で購入>>>

自治体による副流煙・受動喫煙防止対策

Non-smoking 有害物質が300種類も含まれ吸わない人にも健康被害が大きいタバコや喫煙者は、税金の増加や分煙、禁煙場所の増加に伴い徐々に減少しています。
様々な地域や自治体では、非喫煙者や子供の健康を守るために受動喫煙対策をおこなっているところも少なくありません。
  • ・ 受動喫煙の悪影響で周囲の健康被害を広げる
  • ・ 受動喫煙のため年間6,800人が死亡している
  • ・ 受動喫煙は他者危害であり、対策が必要とされる
  • ・ タバコの煙はPM2.5であり、大気汚染よりタバコの煙による屋内空気汚染の方が深刻
  • ・ 分煙だけでは受動喫煙防止の効果は不十分。かならず外に煙が漏れる
これらの理由から、内容は異なりますが各自治体で喫煙を規制する場所が増えてきています。
こうした対策は大体自治体のホームページに載っていますので、それらを確認して子供を安心して育てられるか判断してから引っ越す人もいるくらいです。

神奈川県の受動喫煙防止対策

神奈川県は、飲食店などの民間施設を含む屋内すべてにおいての喫煙を初めて条例で規制した県です。

学校や病院、不特定多数の人が出入りする商店、官公庁施設などは全面的に禁煙です。
さらに飲食店やカラオケ、ゲームセンター、ホテルなどは必ず、禁煙か分煙をしなければいけなくなりました。

施設の責任者がこれらの義務を果たさなかった場合は5万円以下の罰金の対象になります。
また喫煙禁止区域でタバコを吸った場合、こちらも2万円以下の罰金が課されます。

千葉県柏市の受動喫煙防止対策

千葉県柏市でも、児童公園や他公共施設での全面禁煙をおこなっています。

加えて、受動喫煙防止対策をおこなっている店舗の登録制度も開始しました。
これにより飲食店を利用する際、入店前に店内の禁煙や分煙状況を確認できて未成年や妊婦などの利用者が事前に受動喫煙を防止できる仕組みです。

ただ、あくまで店や喫煙者側のアクションを求める仕組みですので、完全に受動喫煙防止できているわけではないというのが現状です。

日本の受動喫煙対策は世界では最低レベル

髑髏と喫煙 ここ十数年でタバコの害悪が真剣に取り上げられるようになってきて、自治体でも受動喫煙対策を進めるところが増えてきましたが、それでも日本はまだまだ受動喫煙対策の最低ラインに留まっています。

2017年の春、タバコ規制政策の専門家である世界保健機関(WHO)生活習慣病予防部長のダグラス・ベッチャー氏が日本を訪れた際「日本の受動喫煙対策は前世紀並み」と表現しました。

ベッチャー氏はまず飲食店の受動喫煙対策に指摘しました。
カフェの入り口に禁煙席や喫煙席の数を書いたステッカーを貼っても、仮に分煙スペースを設けていても働いている従業員は皆ひとしく受動喫煙の害にさらされます。
禁煙席にいる客にとっても、喫煙者がドアから出入りすればそこから漏れた煙は禁煙スペースに広がることになり、結局タバコの害を受けることになるのです。
もし完全に分煙できる施設が発明されたとしても、受動喫煙対策をしても防げない三次喫煙という周りのものにタバコの煙の有害物質がくっついて害を出す脅威も存在します。
タバコの有害物質は、想像以上にしつこく悪影響が大きいものなのです。

なお大気汚染のひどさが知られる中国の北京では、オリンピック開催直前に部分的な屋内禁煙条例をおこないましたが、受動喫煙の被害は条例前とまったく変わりませんでした。
この失敗から北京は2015年より屋内完全禁煙の条例に切り替えたのです。上海も同様に屋内禁煙に変わり、他の都市でも同じ条例を施行するようになりました。

またスペインでも一部の飲食店での喫煙や分煙を認める法律が2006年に施行されましたが、従業員や禁煙スペースにいた人の受動喫煙による害が施行前と変わりませんでした。
このことから、2011年より飲食店やバーなど全飲食店の完全禁煙に切り替え今に至るそうです。

日本では、元々禁止されているはずの歩きタバコですら、破ったところで罰する規則がありません。
タバコの煙の有毒性や悪影響がこれだけ取りざたされていながら、吸わない人のいる場所で普通に吸う人が多いことから、健康被害を甘く見ている人も少なくないのです。
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